大判例

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東京地方裁判所 昭和44年(借チ)1040号 決定

〔主文〕1 申立人が別紙目録(二)記載の建物を取り毀し、同目録(一)記載の土地上に同目録(三)記載の建物を建築することを許可する。

2 申立人は、相手方らに対し、金八〇万円の支払をせよ。

〔理由〕申立の要旨

1 申立外都南消費生活協同組合は、相手方らから、別紙目録(一)記載の土地77.02平方米(23坪3合、以下本件土地という。)を含む土地を非堅固建物所有の目的で賃借中にして、申立人は、同組合から本件土地を非堅固建物所有の目的で転借し、同地上に同目録(二)記録の建物(以下本件建物という。)を所有している。

2 申立人は、本件建物を取り毀し、本件土地上に別紙目録(三)記載の建物を建築したいが、相手方らの承諾が得られないので、原賃貸人の承諾に代わる許可の裁判を求める。

(決定理由)

1 本件の資料によると、申立外亡高橋留吉は、申立外尾園秀次に対し、昭和二一年一一月二八日別紙目録(一)記載の宅地四六九坪を非堅固建物所有の目的で期間を定めずに賃貸し、右賃貸借契約には借地人が借地上の建物の増改築をするには賃貸人の承諾を得ることを要する旨の特約が附されていたこと、その後、尾園秀次は、姿を晦まし、居所不明になつたので、高橋留吉は都南消費生活共同組合に対し、昭和二三年頃尾園秀次に対すると同じ条件で右土地四六九坪を賃貸するにいたつたこと、高橋留吉は昭和四一年六月一五日死亡し、相手方らは相続により賃貸人の地位を承継したこと、一方、都南消費生活協同組合は、前記宅地四六九坪を賃借した当時、本件土地の一部を申立外石川満里子に、残余を申立外高津厚にいずれも期間を定めずに転貸し、申立人は、石川満里子から昭和二七年四月頃右転借権の譲渡を受け、高津厚から、昭和三三年四月頃右転借権の譲渡を受け、本件土地上に本件建物を所有していること、相手方らは申立人の本件土地転借につき少くとも黙示の承諾を与えていること、本件改築が土地の通常の利用上相当であることが認められるので、本件申立は、これを許可するのが相当である。

2 附随処分

本件改築許可の裁判により申立人の借地権はその存続が強化されることになるので、当事者間の利益の衡平を図るため、申立人に対し、相手方らに対する財産上の給付を命ずるのが相当であり、その額は、鑑定委員会の意見および申立人の意見を参考として金八〇万円と定める。(小山俊彦)

目録

(一) 東京都品川区旗の台四丁目一二九三番

宅地 1550.41平方米(469坪)の内

77.02平方米(23坪3合)

(二) 木造板葺平家建店舗兼居宅

床面積 49.58平方米(15坪)

(三) 木造二階建店舗兼居宅

床面積 一階 44.58平方米

二階 44.58平方米

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